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還らぬ時と郷愁

著者 ヴラジミール・ジャンケレヴィッチ
訳者 仲澤紀雄
ヨミ  なかざわのりお
シリーズ ポリロゴス叢書 
ISBN ISBN4-7720-0391-6 C0310
判型 四六判上製
頁数 435ページ
発行 1994.9.30
定価 4620円
分野 哲学・思想
在庫 僅少

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概 要
ヴラジミール・ジャンケレヴィッチ(1903-1985)がパリ大学文学部倫理学担当教授として在職中に発表した最後の主著。逆行できない生成のうちにそれでも連続する革新の歓喜を認めるベルクソンの『創造的進化』とは対照的に、本書では、逆行できない生成は、人間の創意と自由とによってさらに取り消せないものとなることが強調される。そして、過去を再生できない哀愁と過去をないとできない悔恨という相反するふたつの感情の両立のうちに有限の人間存在に住みつく郷愁を捉えようとする。

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目 次
第一章 不可逆性と時間性
一 時の《方向》。時の触知できない全能◆二 空間における行きと帰り◆三 時間における行きと帰り◆四 包括する不可逆性は超意識を包み込む◆五 先行する不可逆性は回顧・意識の先を越す◆六 逆行できないものの連続、未来が現在となる乱されることのない速度◆七 瞬間の不可逆性――最初で最後◆八 (過去における)無限小の瞬間のひしめき◆九 (未来において)繰り返しができないこと◆十 絶対に逆行できず・予見できない・逆行できないもの、予見できる・逆行できないもの、予見できない・逆行できるもの、相対的に逆行できず・予見できない・逆行できないもの
第二章 逆行できないものへの抵抗
一 生成のあと戻り――逆転はいずれも失敗◆二 若返り◆三 復活◆四 再生――永遠の回帰◆五 生成の不動化◆六 生成の減速◆七 生成の加速。逆行できないものは圧縮できない
第三章 逆行できないものとのなれあい
一 両方向の絶望。両方向の希望◆二 未来の死の確実さに対抗する一方向の希望◆三 哀借に対抗する一方向の希望。哀惜と希望の三重の相互作用◆四 希望と哀借の不均衡。意志と願望の中間の希望◆五 無力――どうにもできないものを前にした無力◆六 反対感情両立――哀惜の苦い甘さ◆七 緩慢さ――哀惜のアダージョ
第四章 逆行できないものへの同意
一 繰り返しの反復と消滅しつつある出現◆二 第二回の頻繁な繰り返し◆三 創造する前進――ベルクソンにとっての生成◆四 一方通行の力としての自由◆五 勇気◆六 愛◆七 冒険と即興◆八 機会
第五章 取り消せないもの
一 「あった」と「あるはず」の魅惑――「した」に対する反発◆二 これらふたつの向性の相互補完性◆三 哀惜の詩情と悔恨の倫理◆四 逆行できないものの連続性――取り消せないものの例外性◆五 逆行できないものと取り消せないものとは相互に相殺することができるだろうか◆六 忘却は取り消せないものをないとはしない◆七 「した」という事実。なされたことはなされた◆八 事実性は、生きることも語ることもないとすることもできない◆九 無力さの力、避けられないものに対する哀惜、同義語反復の言い回し◆十 どのようにしてこれを取り払うか◆十一 思い出は逆行できないものを確認する。取り消せないものは逆行できないものを封ずる◆十二 取り消せないものと逆行できないものとの相互の関わり合い。悔恨と哀借の連帯性◆十三 取り消せないもの、それはわれわれの希望だ
第六章 郷愁
一 郷愁の空間。流浪の哀愁◆二 郷愁に捉えられた意識――別離と不在◆三 閉ざされた郷愁。帰郷◆四 郷愁には動機がない。オデュッセウスの失望◆五 開かれた郷愁。遠い祖国◆六 郷愁の時。始原への巡礼◆七 郷愁の魅力◆八 郷愁の音楽
原注
訳者あとがき

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